2009年9月9日水曜日

1月6日 レグ6 睡魔の魔は魔物の魔

ウアルザザット~スマラ  1,031km(SS354km)

 
スタート前の儀式。今日のコースのをメージをした。
1,031km・・・・。長い。

 リエゾンをスタートすると、私達を待ち受けていたのは、360度の大パノラマの山岳コース。

荒涼とした大地と、川に沿って広がっている緑豊かなオアシス。そして、はるか遠くに見える雪化粧をしたアトラスの山々。・・・・・荒々しい景色と、緑に潤った景色がすぐ隣り合わせにあるのが何だか不思議で、そして、とても美しかった。・・・・・何故か思考が止まらなくなる。景色が色々と語りかけてくるようだった。
 
 強く感じていたのは、やはり、パリダカは速く走るだけのレースではないということだ。

故ティエリー・サビーヌが言い残したように、これは冒険であることが前提の自動車レースだ。

 ドライビング技術やナビゲーション力、マシーンの状態だけでなく、アフリカという素晴らしくも過酷な自然をも相手にしなければならない。それらが絡まりあった複雑なステージでは、自分たちの心のあり方もレースに様々な影響を及ぼす。

冒険とは、無理だと思われることに敢えて挑戦すること!

 どんな時でも素直に自分自身や相手と向き合い、逃げずに戦わなければゴールには近づけない。

自分の未熟さに泣くこともあるだろう。想像を絶するような経験もする。だが、これから先も、どんなことが起ころうと決してあきらめずに前進しなくては!

できることなら自分をシンプルなもへとに導き、このレースを楽しみたいと思う。

・・・・・しかし、感情とはいたって厄介なものだ。

 さて、今日のSSはソフトなワジ(干上がった川)も多く、サスペンションに負担のかかる凸凹の続くピストだったが、友川はこういうコースが得意。トラブルらしいトラブルもなく順調に進んだ。
先日の投石で受けた顎の傷はまだ痛々しいけれど、ドライビングには問題ない。

 88km地点でスタック。
この日、もしスタックしたら、どうしてもトライしたいことがあった。それはスタックボードを敷かずに脱出を試みること!昨日、地元の子供たちが教えてくれたのだ。やり方は簡単。そこらへんに生えているキャメルグラスを引っこ抜き、タイヤの下に敷く。これだけだ!友川は、やりたいならやってみればと、半信半疑・・・・。冷めた視線を感じつつも浮いたタイヤの下にキャメルグラスを押しこみバックさせると、驚いたことに1回で脱出に成功!やったぜ! スタックボード抱えて走らなくてもいいなんて、嬉しい!

ほんと、地元の人の知恵には頭が下がるわ。



 SSは353kmと短かったので、まだ日の明るいうち抜けることができたが、距離が重なっていくにつれ、ものすごい睡魔に襲われた。睡魔の「魔」を、魔物の「魔」と書く意味が十分に分かった感じ。
10数秒ごとに目をつぶったり開けたりを繰り返した。10秒以内に目を開けないと、そのまま気を失いそうだった。

顔に水!

腕、つねる!

歌う!

・・・・・やれそうなことは全部やったが睡魔が怯む様子なし。スマラまでの501kmものリエゾンの間、ずっと睡魔という魔物と闘い続けた。明日からモーリタニアだっていうのに・・・・。

 ビバークに着くと、「誰も私に話しかけないでよオーラ」を体中から発し、ものすごい勢いで仕事を片付けた。どんなに頑張ったところで今夜も4時間しか寝られないのだ。
 明日から始まる本格的な砂丘越えのために、少しでも体力を温存しなければならない。

 本日の順位は、何と75位。
友川が気持よく走れたことが順位を上げた一番の理由だが、すでにリタイヤしたチームやトラブルで順位を下げたチームも多かったらしい。
 







 

0 件のコメント:

コメントを投稿